志村けんさん

休日。
青山にある
大好きないつもの美容院へ。

マニュキアもついでに、
という贅沢さ。

そのサロンに併設された
エステでスキンケア。

しみじみ
贅沢な一日だったな~。
あ~、幸せ。

その帰り、知人と
待ち合わせてたお店へ
と、タクシーに手を振った。

ごく常識的なドライバーさんの
運転走行。

しーん。

静かな車中、携帯でカタカタと
メールする私。

しーん。

あ、もう到着と
いうころ。

「玄関まで入りますね。
し〇〇〇〇さん?」

と聞こえました。

ん?
最後が聞き取れ
なかったな。。。

と思ったのですが、
ま、いいか、と。

「はい、ありがと~ございます。」
と、コチラも常識的に。

返答ながらも

(いま、最後に"志村けんさん"
って聞こえたみたい)

とは思いました。

で、支払いです。
「おいくらですか?」
と聞いたら。

「1680円ですよ、
志村けんさん。」

え?

と思いつつも、
顔では平静をよそおう私。

するとドライバーさんが。

「あの~、ボクさっきもね、
志村けんさん、って
言ったんですけど?」

こわかった。。。

「ああ、やっぱりそうでした?
 アハハ」
と、ヘタにとりつくろう私。
笑いながら逃げろ。。。
早く降りよう。

「志村けんさん、
 ありがとうございました。」

「、、、、はは、、あはは、、、」

降りる私に、
「レパートリーじゃないんですか?」
「ないですう~」

バタン、ブー(去って行く音)。

あんた、いったい何なんだ。

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