半ざる・小カツ丼が私に教えてくれたこと

お蕎麦屋さんで。

(蕎麦を食べにきたはずなのに、
 天丼やカツ丼もおいしそう)、
こういう事は、ままあります。

そしてその迷いが
多いからこそ、
「半ざるそば・小カツ丼セット」は
あるのだと思います。

しかし。

これをたいらげた時に
なんとなく面白くない。

両方おいしい。
よかった~。

と、思いたいはずなのに
帰り道には「負け戦」を
ず~んと感じてしまう。

テマヒマ考えたら
絶対おトクなメニューですよ。

消費者の勝ち!

けれど、
(ああ、また今日も自分は
まずまず勝った!という
メニューを選んだんだな)。

という後悔が、食後になんとなく
ふっと残るんですよねこれが。

「ざる」でよかったじゃないか。
とか。

天丼だけでよかったんじゃないか。
とか。

だいたいジブンって
いつもこういうところがある。

そこまで考えますよね。

いつもどっちかず、
って、ジブンが
ハッキリ見えちゃう瞬間。

決断の連続が人生だというに、
いつもまずまずな選択を
してしまうから、
あとになって大事な
「爽快感」がみじんも
残らない。

ざるでも丼でも、
おいしいであろう。
そんな負けるはずの
ないイクサに出ている。

そうわかってるのに、
またイタズラに怖がっては
保険をかけたあの時。

そこが食後に
マインドに
よろしくないのであった。

というワケで、いつか
しっかりそう後悔して以来、
私はメニューに「ザ・真剣」に
見入っては、
決断の時の流れを恐れず、
「これにします!」と
指さしながら店員に
答えているのでした。

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