うねり

こないだのこと。
近所の美味しい某ケーキ屋さんで、
「お帰りなさいAちゃん」とチョコに
描いたホールケーキを
電話予約し、買ってきてもらいました。

中を見て(あ)と、
小さくショックだったのは、
その描かれた文字のセンスがイマイチだったこと。
なんというか、
急に「お爺ちゃんからの贈りもの」みたいな、、。
おいしいケーキを作る才能と、
習字みたいなセンスとは別物だもんねぇ。
ま、しょうがないさ!

ケーキの味はやっぱりおいしかったし、
Aちゃん本人はすぐ
泣いちゃうし(感激屋)、
ぜんぜん結果オーライ!だったのです。

ただ、ふといつかこの希望
(キリッとした字でのメッセージ板チョコ)を、
ケーキ屋さんに
どううまく伝えたらいいものなのか。
私は想像しました。

「あのお、文字なんですけどね、」
下に出るわな。
「こないだの美味しかったわあ。
で、こんどは、別のレタリングって試せる?」
イヤミだねぇ。
レタリングなんかねえよ!だわな。
と、なかなかややこしいデリカシーがあるのでした。
ケーキの甘みを抑えてほしい!
とかの方が、まだ言えそう。

私も若いころ、ケーキ屋さん(作る方)で
バイトしてた経験があるのですが、
注文された文字を書くというのは、
案外楽しい仕事なもんなのです。

見ず知らずの人のはずなのに、
本当に(〇〇ちゃんおめでとう!)
とかいう気持ちに立ちます。
ただ、クリームがうまく思う方向に落ちてくれない。
字がヘタなんじゃない。
このクリームがうねるだけなんだ、、。

しかし、こうして
お客の気持ちに立てば、
気持ちのうねりが生じてしまっていたのでした。

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