美しい日本語

テレビを見てたら
20代らしきレポーターが、
一般の70代の方に
会ったとたん、「若い!」
と、叫んでました。

年配者を見たとたんに
すぐに「若い!」と
言ってしまうこの
一連の流れは、
見てるこっちも
すでにそれが普通なくらいに
慣れてしまっているものでした。

つまり本当は、誰も
どういう70代が「普通」なのか
わからないのではないか。

いましたこの人、
という「ミスター70代」が
芸能人でも見つからないのです。

ノーマルな70代、
どこにいるのでしょう。
といって
「あ~、70代ですか~。
またこれは
めっちゃ妥当なセンで!」
とは、どんなキャピキャピした
愛らしい声でも
口にできまい。

つまり、ハッキリ言って、
60代も80代も90代も
もう会ったとたんに「若い!」
と、もはやそれはまるで
魔除けみたいな
呪文みたいなことに
なってしまうしかないのかも。
「ヨ!!」「よいしょっと!」
みたいな合いの手というか。

「汚ねえババアだな!」
などと、大声で言っても愛される
毒蝮さんのような
人間の器が、それを思うと
かえって尊いような
美しいようにも感じて
しまうのでした。

あ、かと言って
私に投げかけないで~。

(あきらめないで~の言い方で)

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