子役

ドラマ撮影などで
幼い子供たちと
一緒になると、
私は案外
よくなつかれます。

たまに本番前に
クスクスやってて、
ふと気がつくと、
遠くから
子役のお母さん方に
めっちゃ怖い目で
にらまれています。

その理由を直訳すると
(本番に集中させたいのに、
なにふざけてんのよ!)。

ピタ!
シーン。


さて、先日の撮影現場では
男性俳優のAさんに、
子供たちがやたら
なついていました。

なつくと言うより、
ペッターリ、くっつく感じ。

撮影が一瞬でも
終われば、子供たちが
トコトコやってきて、
すい~っと
ひざに普通に腰かけてる。

私は思わず
Aさんに聞きました。

「いつもこうなの?
初対面の子供の
はずなのに、、、。」

Aさんは言いました。

「ははは、いや~、
昔からしょっちゅう
なつかれるんですよ。
特に何もしてないん
ですけどね~。

ただ、自分は子供が
大好きなんですよね。
犬や猫にも
なぜか好かれるっていうか。
何なんでしょう?
ははは。」

私も笑いました。

顔では。

しかし心ではほぞを
かんでいました。

それ、私がいっつも
使ってたフレーズなのよ!

ああ自分の
小さな優越感が、、、。
いま崩壊している、、、、。
世代交代、、、。

そのあとトイレに行って
手を洗ったとき、
答えが鏡にあり、
すぐにわかりました。


メイクがキッツいからじゃん!

こりゃあ誰もなつかんわ!


笑った、、。


自分のメイクをすっかり
忘れていたのです。

子供は見た目が大事な
生き物。


やっぱバカだなあ~。

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