PATE屋

昔、バイトをしていた
PATE屋で座談会。
久しぶりに林さんに
お会いできて嬉しかった。
 
おだやかで
ニコニコしながらも
学者のような人なので、
ちょっと聞いただけでも
その知識に圧倒される。
 
太陽暦、太陰暦など
無知な「暦」については
もっと聞けばよかった。
 
もしかしたら幕末にあったような
塾と呼ばれる勉強会は、
「知識が欲しかった」
だけではなく、本当は先輩の
お人柄や声に触れていたい、
聞いていたい、という
欲求があったのではないかしら。
 
みんなでガヤガヤしてると、
あっというまに時間が
過ぎていった。
 
PATE屋で学んだことは
とても多くて、ずうっと私の宝物です。
「食」の研究工房でも
あったけれど、
食べ物についての知識だけではなく、
もっと生活を楽しもう、
自然を享受しよう、
という空気も良かった。
 
しかもちっとも教訓めいていない。
たとえば毎年、真夏の八月は、
一か月まるまる休みになる。
 
そのあいだ、もちろんバイト代も
もらえなくなるんだけれど、
大人になって堂々と、たっぷり
時間が目の前に広がるだなんて、
本当に人生のストレッチを感じました。
やりたいことは何だろう、
なんて自分に向き合えたりして。
 
冬休みは10日ほどあり、
これにより、かえって
来たる夏休みや冬休みのため、
仕事を頑張ろう!
という目標にもなるし、
お金を節約するのすら楽しくなる。
けれど、なかなかできないことだと
思います。
 
今ではスローライフ、スローフードなど、
新しくはない言葉ですが、
ここではもう30年以上
それができているのです。
 
ジミでもっさりしてた
若いころの私に、
林さんは映画に絵画展に
ファッションショーに、と、
暇があればすぐに
楽しむことに誘ってくれました。
 
いつか、
「清水さんは何が好きなの」
と聞かれ、
「お笑いでして、、」と
打ち明けたときは、
(え、あなたが?)
といった表情で
絶句したまま、とても
驚いておられました。
そして、どんなどんな?
いつから?なんでまた?
と、とても興味を
持ってくれました。
 
そんな思い出話を
たくさんし、しばらく当時に
フラッシュバック
していたのでした。

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