花粉

今年は花粉がぜんぜんなくないですか?
花粉症の私はとてもラクです。

ところで、何かが(少なくなる)、とか、(消えてなくなる)、
という現象って、案外気がつかれにくいものです。

タバコをやめるときに感じました。
今はぜんぜん平気ですが、
やめてるという行為は、自分にとっては、とても大きな変化なんだけど、
誰もそんなには気がつかないもんなんだな~って。

昔、友人(女子)がこんな話をしていました。
自宅マンションに友だちが二人やってきて、
お酒も入ってさんざん騒いだと。
しかし、その翌日。

部屋のポストに、同じマンションの住人から
クレームの手紙が(静かにしてください、眠れません)と、
あったのでした。
それを読んで友だちは
とても驚き、落ち込んで、
心から反省したんだそうです。
今後は部屋にヒトを呼ばないようにして、
できるだけ音をたてぬ暮らしをする。
そうして、およそ2年が過ぎたのです。

それでもなお、(当然のこと)、
「あら~、あんたあれから反省したんだねえ。
えらいねえ。」
などと言ってくれる近所の大人など誰一人いないもの。

私の友だちは、もしかすると
こう叫びたかったかもしれません。
「ねえ、同じマンションの住人さんたち、一度のあやまちを
私が反省したの、少しはわかってくれてますでしょうか?
少しでも伝わっていますでしょうか~?!」
と。
できればメガホンでも持ちたいくらいの気持ちではないかと。
しかし、やはり、返事はないもの。
「今後も静かに暮らすしかない」
だけが返事なのでした。

反省、というもの、本当に音もしないし、いっさい能動的でないので、
奇特な誰かが(発見しよう)という気でもなかったら、
ずうっと見つからないまま、くらいなんでしょうね。

一度重い罪を犯してしまった人も、どこかで
そう叫びたい時があるのかな。
私が、これだけ反省したの。
わかってくれてますでしょうか?
伝わっていますか~?!
なんて声が今日もどこかにあるのかも
わかりませんね。

なんだか花粉の話題から
ずいぶんなところに
飛んでしまいました。


デジカメに残ってた写真。
すごい色の実でしょ。

 

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