芸術の秋

一人でぷらっと初台へ行き、世界的なパフォーマーの、
ローリー・アンダーソン展を見に行ってきました。
最終日だったんだけど、人がたくさんで溢れるほどでした。
さすが、です。
でも、私が期待しすぎてたせいなのか、あれ?これっぽっち?
と、ちょっと思ってしまった。
「マイクを頭部に装着し、歯を噛みしめる音を表現」なんての、
素晴らしいんだろうけど、電撃ネットワークはさらにそこから
音階で表現してる、と思うと、電撃を誉めてあげたくなります。
しかし、お笑いではなくあくまでも芸術なので、
再び心をサラにして感じることにしました。
こういう場所ってこんな風に、ふだんよりもかえって
自分とつき合う機会が多いような気がします。

さて、顔マネの世界にもシンディ・シャーマンさんという
女性の芸術家がおられます。
当然、これっぽっちも笑わせようなんて気はない作品ばかりで、
かなり本気でマリリン・モンローさんなんかに似せておられる。
ローリー・アンダーソンさんの作品もそうなんですが、まじめに
しっかり表現されたものに共通して残る印象は、『美』なのでは
ないかと思われました。『美』には、つねに静けさがあり、
見る人の時を止めるような力があります。
美・サイレント。
この秋はたくさん、そういったものにふれたいと思いました。

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