当たり本
ようやく夏らしい暑さがやってきましたが、
皆さん、お元気ですか?(と、井上陽水そっくりな声で)
ここ2週間、私はいい本ばっかり読めました。
当たりばっか!ってカンジ。
まず文春から出てる「ナンシー関大全」。
彼女の幼い頃からの写真がたくさんついてたり、エピソードが面白いんだ。
軽く書いてあるんだけれど、授業中に数学の方程式を我流で新たに
作り出してたり、大人になってからは親に心配させると思い、初版の
一册目のみ送ってからはいっさい送らず、仕事の話などできるだけ
しないでいたなんてところなど、照れ屋で生真面目な人柄が伝わってくる。
彼女といえばどうしても注目してしまうのは辛口コラムだけれど、
絵や版画のセンスが本当にしゃれているのよくわかる。
あと吉本隆明の『食べもの探訪記』はおなかが空いてくる。
目だけで読んでるはずなのに、刺激が身体に伝わってくるのよねー。
まずいものの話も楽しいものですね。なんだかそのまずそうなものを
ゆっくり食べてみたくなる。最近はやりの「バカの壁」も、
やはり身体を通して、というかなんだか脳を感じながら読めました。
ガンの告知の部分なんて、ちょっとメモしたりして。
(知識、知るということはガンの告知をされたようなもので、知った瞬間から
桜が違って見えてくる。)
古本屋さんで見つけた山下洋輔さんの対談集も面白かった。
佐藤充彦さんとの対談を読んでいると、60年代の新宿はいかばかり
であったか、とのぞき見てみたくなります。
そして今は渥美清さんの「きょうも涙の陽が落ちる」を読んでいるところです。
ではまた