映画「イニシェリン島の精霊」を
観てきました。
どの雑誌でも
ネットの口コミでも
そうとう評判がいいので
楽しみだったけど、
タイミングが遅かったのか、
かなりやってる映画館が
少なくて、やっと見つけた!
というカンジ。
すばらしい作品でした。
これぞ映画。
私は、最後に精霊が
出てきたりする
ような不思議な映画なのかな、
と思ってたんだけど、
まるでドキュメンタリーみたいに、
人間しか出てこない。
しかも自分の近くに
いてもおかしくないような
人ばかりだけど、
そのうち性格のもたらす
複雑さやややこしさ、
馬鹿らしさが
だんだん浮き彫りになってくる。
面白い。
これに比べれば「邦画」は、
すごく丁寧に
説明してくれている
と、逆にわかります。
この映画は
なんの説明もないのに、
「わかる~」なんて感じで
リアリティだけが胸に迫る。
どの人もほんの
ちょっと自分みたい。
認めたくないけど。
ただ、もっと
リアリティだったのは、
隣から漂ってくる
甘い葉巻の
濃厚な匂いなのでした。
ほとほとシロハタ。
降参でした。
映画館の精霊。
吸ってないのに
お互いマスクしてるのに
これだけこっちに
寄って来るなんて。
甘さがねとっと
まとわりついてくる。
「始まったら席は
移動してもいいもの」
と、映画館がハッキリ明記して
くれないかなあ。
もしもおしゃべりで
うるさかったら、
勇気出して短く笑顔で
「しー」なんて
できるかもだけど、
「くさいです」は
どうしたら感じよく
伝えられようか。
ありえないのです。
大谷選手でも
できっこないと
言われています。
精霊から
教わりました。