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Jerry Roll Baker Blues

投稿日:2024年8月5日

磔磔本番は
ぎゅうぎゅうな
感じで、ああ
ライブハウスとは
これだ。
笑い声や響きの
体感が違うのでした。

深く尊敬しつつも、
多少口調の荒い私と
なんも気にしない
憂歌団・木村充揮さんとの
初コンビは、
水と油のようでいて
波長があうのが
嬉しかった。

今年1番嬉しかった。

彼の濃いファンには
ぎょっとしてた人も
いたかな。
でも、木村ファンにしか
わからない
マニアックモノマネ
(高校一年の
内田勘太郎さんと
木村さんが知り合う
きっかけになった一言)
を披露すると
ウケました。
これにて客席からの
受け入れ体制合格。

そして我々も
予定より4曲も
大幅に増やして演奏。

「でもコードを
知らないから(無理)」と
言っても
「かまへんかまへん。
テキトーにて弾けるて。」
と、木村さん。

そして本当に
なんとかなるもんでした。

歌になると急に
人が変わるし、
わかってはいたけど、
本当にうまくて
2回ぎょっとします。

しかし、いざ
これで最後の曲
という時、
なぜか木村さんが 
予定と違うキーで
ギターを弾き、
歌い始めました。

またふざけてるのかと 
思った私は、
「おい、何なの!最後なのに」
と、その演奏を止めると、
「さっき楽屋で
 ミッちゃんがこの歌 
 好きやって
 言うとったから」
「え」
と、言うまに
弾き語りが始まり、
おまえは息子か
母の日か、と
泣きそうに
なりました。

最後まで 
勝手にする人だなあ

感激をおさえて
聞いてると、
新美南吉「ごんぎつね」
のラストが
よみがえりました。

悪かったなあ
ゴンよ、おまえは
そんなことを
考えてくれてたのか

プロってすごい。

お客さんもその一曲で
ますますハートを
つかまれてました。

その証拠に
私よりも先に客席で
鼻をすする音が
あちこちで
聞こえてきたのでした。

私はゴンへの
涙をこらえに
こらえました。

ライブ終わりに
階段の踊り場で、
木村さんにふりかえり、
「あの歌ありがとう!
嬉しかった。」
と、言うと

「泣いとらんかったやんけ!」
とツッコまれて爆笑。

ワレ見とったんかい!

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