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焼香の味わい

投稿日:2017年1月22日

久々に家族3人で
温泉へ。
しかし、楽しみにしてた
旅館のごはんが
ビックリするほど
おいしくない、っていうか、
修学旅行みたいな
それだった。
えええ?
みたいな。
久々に面会した
チャらい料理。
まあチャらい。
調理人はこんなのつくってて、
面白味のないこと
いかばかりか?
なほどだった。
こんな値段なのに?
とも思ったのですが、
お客側もよく
リサーチして行かないと、
こうなる事もあるのですな。
なんだか3人とも
一瞬で、(しゅん)と
しました。
お焼香の
チーン。
が聞こえました。
でも、
なんだかその日は
おなかペコペコで、
やっと到着したのに
結果、楽しみにしてた
食事がイマイチだった、
っていう現実が、
だんだんなぜかフガフガ
面白くなってきて、
ずうっと家族で静かに
うつむきながら
クスクス笑ってしまった。
ああ苦しかった。
夜はお布団に入って
横になりながら、
(あの時のお焼香の気持ち)
を表現しながら
笑いました。
私は思う。
おいしいものは食べたい。
でも、まずかった時に
本当に誰か一人でも不機嫌に
なってしまったり、
ホテルに怒鳴ったりしたら
正義は勝つんだけれども、
旅行は本当に
最悪な思い出になる。
でも小さな不幸を
一緒に共感しながら、
もぐもぐと
ミジメを味わってみると
その塩分の中に
なぜかえも知れぬ
うまみがみつかる。
それはユーモアに
つながっている味だ。
まあしかし、
それはそれ。
私たちは、
翌日はまるでその
復讐を果たすかのように
帰りの道すがらにある
「おいしそうなレストラン」を
ネットで必死に検索し、
しっかり食べる
ことにしました。
ものすごく人間的な味に
たどりつけました。
ネット、ありがとう。
ああ口福。
満たされました。
でも、それでも
ひどくまずかった
ゆうべの食事の方が、
圧巻の面白さ
だったという。
おかしなものですね。

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